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Lilliput Steps

小さな一歩から着実に. 数学やプログラミングのことを書きます.

よく見る微分方程式とその解法

はじめに

こんにちは, kagamiz です.

最近は編入試験に向けて勉強しています.
編入試験の数学では, よく微分方程式が出題されます.

出題されるものは簡単なものから, 見たことがないと厳しい物まで多岐に渡ってあります.
その中で出会った微分方程式の解法を, 忘備録のため & よければ活用してもらいたいため
公開しようと思います.

書いていたら膨大になることに気づいてなかなか書き終わりません...
とりあえずまずはよく見る形を列挙して, そのあと中身をぼちぼち更新していこうと思います. これも入れてほしい! というものがあればぜひコメントを下さい.

最終更新日 : 2015 / 4 / 26 (初稿)

1 階の微分方程式

  • $\dfrac{dy}{dx} = f(x)$ 型

この形の微分方程式はあまり見ない気もしますが,

$$y = \int f(x) \ dx$$

が一般解となります.

  • $\dfrac{dy}{dx} = f(x)g(y)$ 型 (変数分離形)

編入試験で出る多くの 1 階の微分方程式はこの形に帰着されます.
$g(y)$ の値に注意して両辺を $g(y)$ で除すと, 与えられた微分方程式

$\dfrac{1}{g(y)}\dfrac{dy}{dx} = f(x)$

となります. 両辺を $x$ で不定積分することにより, 一般解

$$\int \dfrac{1}{g(y)}\ dy = \int f(x)\ dx$$

を得ます. 解に $\log$ の項などが含まれていても構いませんが, ない方が
後に検算をしやすいです.

また, $g(y) = 0$ という方程式を満たす $y$ が求めた微分方程式の解になっているか
確かめてみましょう. *1

  • $\dfrac{dy}{dx} = f\left(\dfrac{y}{x}\right)$ 型 (同次形)

$u = \dfrac{y}{x}$ とすれば $\dfrac{dy}{dx} = u + x \dfrac{du}{dx}$ より, 変数分離形の微分方程式

$$\dfrac{du}{dx} = \dfrac{f(u) - u}{x}$$

と書き直せます. よって一般解は


$\displaystyle\int \dfrac{1}{f(u) - u}\ du = (\log |x|) + A$ ($A$ は任意定数)

ここで, $u$ を最後に置換し直すことを思い出しましょう.

  • $\dfrac{dy}{dx} = f(ax+by+c)$ 型 ($b \neq 0$)

$u = ax + by + c$ とすると,

$\dfrac{du}{dx} = a + b \dfrac{dy}{dx} \Leftrightarrow \dfrac{dy}{dx} = \dfrac{1}{b}\left(-a+\dfrac{du}{dx}\right)$ より,

$$\dfrac{du}{dx} = a + b f(u)$$

と変形できます. これは変数分離形の微分方程式です.

  • $\dfrac{dy}{dx} = f\left(\dfrac{ax + by + c}{Ax+By+C}\right)$ 型

$\begin{vmatrix}a & b\\A & B\end{vmatrix} = 0$ ならば $A = ka, B = kb$ ($k$ はある実数) とかけます.
よって $u = ax + by$ とすると変数分離形になります.

$\begin{vmatrix}a & b\\A & B\end{vmatrix} \neq 0$ ならば, 連立方程式
\begin{eqnarray}
\begin{cases}
ax + by + c= 0 & \\
Ax + By + C = 0 &
\end{cases}
\end{eqnarray}
は一組の解を持ちます. これが $x = \alpha,\ y = \beta$ であったとすると, $X = x + \alpha,\ Y = y + \beta$ と置換すると, 与えられた微分方程式は同次形の微分方程式
$$\dfrac{dY}{dX} = f\left(\dfrac{aX + bY}{AX+BY}\right)$$
に書きなおすことができます.

頻繁に出題される形の微分方程式です. ほとんど公式として解き方を覚えている人も多いのではないでしょうか.
とりあえずこの形の微分方程式の一般解を書きます.

1 階線形微分方程式の一般解を求める公式


$y = e^{-\int P dx}\left( \displaystyle\int e^{\int P dx} Q dx + C\right)$

(以下工事中)

  • $\dfrac{dy}{dx} + P(x) y = Q(x) y^n$ 型(ベルヌーイの微分方程式)
  • $\dfrac{dy}{dx} + P(x) y + Q(x) y^2 = R(x)$ 型 (リッカチの微分方程式)
  • $y = x \dfrac{dy}{dx} + f(\dfrac{dy}{dx})$ (クレーローの微分方程式)
  • $y = x f\left(\dfrac{dy}{dx}\right) + g\left(\dfrac{dy}{dx}\right)$ ただし $f\left(\dfrac{dy}{dx}\right) \neq \dfrac{dy}{dx}$ (ダランベールの微分方程式)

クレーローとダランベールの微分方程式は別によく見るわけではないです().

2 階の微分方程式

  • $\dfrac{d^2y}{dx^2} = f(x)$

そのまま 2 回積分すれば OK です.

  • $f\left(x, \dfrac{dy}{dx}, \dfrac{d^2 y}{dx^2}\right) = 0$ 型

$p = \dfrac{dy}{dx}$ とすれば $\dfrac{d^2y}{dx^2} = \dfrac{d}{dx}\left(\dfrac{dy}{dx}\right) = \dfrac{dp}{dx}$ なので, $x$ と $p$ についての1 階の微分方程式とみなすことができます.
これを $p$ について解いた後に $y$ についてとけばもとの微分方程式の解になっています.

  • $f\left(y, \dfrac{dy}{dx}, \dfrac{d^2 y}{dx^2}\right) = 0$ 型

先と同様に $p = \dfrac{dy}{dx}$ を用いて, 今度は $\dfrac{d^2y}{dx^2} = \dfrac{dp}{dx} = p\dfrac{dp}{dy}$ とします.
すると $y$ と $p$ についての微分方程式とみなせます. これを $p$ について解いて, 更に $y$ についてとけばもとの微分方程式の解です.

  • $\dfrac{d^2y}{dx^2} + a\dfrac{dy}{dx} + by = 0$ 型 (定数係数同次 2 階線形微分方程式)
解き方① (特性方程式)
解き方② (級数展開)
  • $\dfrac{d^2y}{dx^2} + a\dfrac{dy}{dx} + by = R(x)$ 型 (定数係数 2 階線形微分方程式)

めちゃくちゃ頻出です. いろんな解き方があります.

特殊解の見つけ方 ① (未定係数法)
特殊解の見つけ方 ② (Wronski 行列を用いる方法)

(このへんから知らないとまず無理)

右辺が $R(x)$ のような関数であるときは定数係数の微分方程式と同じ方法で特殊解を見つけて足してやればよいです.

  • 変数変換して $\dfrac{d^2y}{dx^2} + P(x) \dfrac{dy}{dx} + Q(x) y = R(x)$ から 1 次の微分の項を見かけ上なくすテク

過去に出題されたことがあるみたいで震えます.

  • $P(x)\dfrac{d^2y}{dx^2} + Q(x)\dfrac{dy}{dx} + R(x)y = 0$ が解けるケース


*1:$g(y) = 0$ を満たす $y$ を $y_s$ とします. $\dfrac{dy_s}{dx} = f(x)g(y_s)$ であり, かつ一般解の任意定数の値をどう変えても $y_s$ が作れない場合, $y_s$ を特異解 と呼びます.